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戸籍とは
戸籍とは、家族的身分関係(親子関係、婚姻関係など)を明らかにするために作成される公的文書です。 筆頭者と本籍により特定され、最小単位は夫婦と未婚の子です。
戸籍編製の例
- (筆頭者田中太郎・本籍A市)田中太郎さん・花子さん夫妻に、一郎さんが生まれました。
→一郎さんは筆頭者田中太郎さんの戸籍に入ります。 - (筆頭者田中太郎・本籍A市)一郎さんが就職し、B市に引っ越し、住民票も移しました。
→戸籍は住所とは関係ないので、そのまま変更はありません。 - (筆頭者田中一郎・本籍B市)一郎さんが鈴木ひろみさんと結婚し、C市に新居を構え、住民票を移しました。
鈴木さんは姓を田中に変えました。
一郎さんは新しい本籍をどこにするか悩みましたが、前に住んでいたB市を本籍にすることにしました。
→結婚した場合は、姓を変えていない人が筆頭者となり、新戸籍が作成されます。 新しい本籍は住所と関係なく指定できます。皇居でもディズニーランドでも構いません(結構人気があるらしいです)。 - (筆頭者田中一郎・本籍B市)田中一郎・ひろみ夫妻に、英子さんが生まれました。
- (筆頭者田中一郎・本籍B市)英子さんが結婚しました。
→英子さんについては夫との新戸籍が作られます。 「筆頭者田中一郎・本籍B市」の戸籍には、英子さんが結婚し新戸籍が作られたためこの戸籍からは消除する旨が記載されます。 - (筆頭者田中一郎・本籍B市)戸籍の様式が法律で改正されたため、「筆頭者田中一郎・本籍B市」の戸籍が作り直されました。
→戸籍を作り直した当時に在籍している人のみが作り直された戸籍に記載されるため、英子さんの記載はありません。
戸籍取得の例
上記の例で、もし田中一郎さんが亡くなった場合には、次の手順で出生から死亡までの戸籍全てを取得することになります。
- (本籍が分からない場合)現在住んでいるC市で住民票を取得して、本籍を明らかにします。
- 住民票で判明した「本籍B市」の戸籍謄本・改正原戸籍(法律で様式が改正される前の戸籍)の謄本をB市の市役所で取得します。
- 上記で判明した結婚前の「筆頭者田中太郎・本籍A市」の謄本をA市の市役所で取得します。
もし、最新の戸籍謄本しかなければ、子供(英子さん)がいることがわかりません。 このように、最新の謄本にはある時点以降の記録しかありませんから、被相続人の子の出生や結婚・離婚の事実を全て明らかにするためには、 遡って全ての戸籍謄本類を取得しなければならないのです。
上記は比較的簡単な例ですが、複雑になりますと、必要な戸籍謄本類を全部揃えた結果、電話帳数冊分の厚さになる事もあります。
複雑になる要因としては、転籍・結婚・離婚・養子縁組・子の状況や戸籍の改正歴があります。
被相続人だけでなく、被相続人の親などの状況も関係してきます。